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× 2009年 道明寺 司 Happy Birthday ♪ ×
+ 人生最高の誕生日 +
★司視点★

毎年、俺の誕生日は盛大にパーティーをするのだが、
それが苦痛で仕方が無かった。仕事上での表向きの
誕生日パーティーなんて、アホらしくて、かったりーだけだ。
だが、今年は違う。
こんなに自分の誕生日が楽しみなのは人生で初めてだ。

俺は大学2年から、英徳へ編入。
仕事も両立しながら・・・という条件付きで、無理矢理
ババアから許可を貰った。お陰で、NYに居る時以上に
多忙になってしまったが(NYでの仕事はふいんき[雰囲気(VーV)]を
味わう程度のもので、視察やパーティー等が多かった)、
牧野との地理的距離感が無いだけで、気持ちも安らぐし、
ますますヤル気も出て、勉強も仕事も頑張れるってもんだ。
大学で一緒にランチも出来るしよ。
・・・ただ、総二郎やあきら、そして特に!類が何時も
来やがるので、2人でランチが出来ないのがムカつく!
牧野と会える貴重な時間を邪魔しやがって。
邪魔だと分かってて来るのが更に腹立つっつーの!!

「司クン、何怒ってんのかなー?」
ニヤ付く総二郎。

「楽しくランチしようぜ」
とにこやかなあきら。

「牧野、それ頂戴」
俺を完全に無視し、牧野の弁当のおかずを食べる類。

「花沢 類には庶民の味は合わないでしょ?」
と嬉しそうな顔をする牧野。

だーーーっっ、マジでイラ付く!

「牧野!類とイチャ付くな!!!」

「は?何、アンタも食べたいの?
はい、口開けて」

玉子焼きをハシで摘まんで、俺の目の前に差し出す。
思わず口を開け、「うめぇ♪」とニヤニヤ・・・。

「司、ヒナみてー。マジ、笑える」

総二郎に言われ、急に恥ずかしくなる。

「うっせー」

総二郎とまだ笑っているあきらと類をぶん殴った。

+++++

俺は牧野が居ないと生きていけねぇし、生きてる意味も
無意味だと思ってる。・・・昔みたいな真っ暗な世界に
戻るなんて、まっぴらゴメンだ。

「ちょっと!何ニヤニヤしてんのよ!!気持ち悪い」

誕生日の事を考えていた俺は牧野の声で我に返る。

「こ、婚約者様に気持ち悪いとは何だよ、お前は!」

「カミながら凄まれても全然怖くないっつの。
そんな事よりさ・・・ちゃんと集中して運転しなさいよね!
危ないじゃないの!!」

「あ?大丈夫だよ、前の車もウチのだから。万が一、ぶつかっても・・・」

「そーいう問題じゃないっつーの!!バッカじゃないの、アンタって」

今、俺達はドライブデート中。どんなに少ない時間でも空けば、
2人で過ごしていた。

「牧野」

「何よ?」

「31日、俺一日中空いてるんだわ。お前も時間作れよ」

「え・・・?珍しいじゃん、アンタが完全にオフなんてさ。
しかも誕生日に。今年はパーティーは無いの?」

「不景気の影響が出ててよ。無駄は出来るだけ省く事にしたんだよ。
俺の誕生日パーティーをする費用って幾ら掛かるか分かるか?
パーティーを中止するだけで節約出来るってな」

俺ってやっぱり賢いよなー。
かったるいパーティーは無し!節約も出来る!!
しかも一番祝って貰いたい女と2人っきりで過ごせる!!!
・・・牧野には言えねーが、今後の誕生日も2人っきりで
過ごすのが最大の目的だ。好景気になろーが、
俺の誕生日パーティーは来年以降もナシだ。

「ん、分かった。時間作るね。
あ、そうだ。誕生日プレゼントは何がいい?
高価な物は無理だからねっ」

「んなもん、いらねーよ。お前と一緒に過ごせればいい。
あ〜、でもどうしても欲しい物が有るんだよな・・・」

と言いつつ、ついつい顔がニヤ付く俺。
ヤベー、気を引き締めねーと。

「何が欲しいの?」

「とととと当日に言うよ」

「道明寺?顔赤いよ。熱でも有るんじゃないの?」

牧野が俺の額に手を当てようとする。

「気にするな!大丈夫だから!!」

その手を遮り、

「そう?無理しないでよ」

と牧野は怪訝な顔をしていた。

+++++

1/31当日。雲一つ無い快晴。
俺の日頃の行いがいいんだな。

気分良くいつもの待ち合わせ場所へ。
だが、牧野が来ねぇ!!
イライラしながら待っていると、、、
待ち合わせ1時間後に牧野は

「ごっめーん、寝坊した」

・・・1時間の遅刻。まぁ、コイツが時間通りに来た事はねー訳だが。

「いっつも俺様を待たせるな!」

と言いながらも牧野の隅々を速攻チェックする俺。 目が赤いな・・・。

「また遅くまで勉強してたんだろ。余り無理すんなよ」

「大丈夫だよ、ありがと」

と笑顔で言われると、今すぐにでもキスしたくなる///
・・・そんな事を考えていると、牧野が俺のマフラーを引っ張っている。
な、何だ?またあん時みたいに牧野からキスしてくれんのか?

「ちょっと、そのマフラーあたしに貸して?」

グイグイ引っ張りながらそう言う、牧野。

「グエッ、首が絞まるじゃねーか・・・!!
何だよ、お前、こんなに寒いのにマフラーしてこなかったんかよ?」

「・・・うん、慌てててね」

ったく、仕方ねーな〜。
んな、思いっ切り引っ張らなくても言えばすぐ貸してやるのによ。
貸すどころか、買ってやるのに。

牧野が俺のマフラーを巻いたと思ったら、今度は自分のカバンの中を
ガサゴソ漁りだす。
全く、落ち着きのねーヤツだ。

「おい、何してんだ?さみーから、行くぞ!
車ん中で、んな事はやれ」

牧野は思いっ切り俺をスルーし、

「はい、プレゼント。
道明寺、誕生日おめでと!!」

牧野は俺の首に真っ赤なマフラーを巻いた。

「これは・・・?」

「アンタ、赤好きでしょ?
プレゼントは要らないって言われたけど、
あたしはあげたかったから・・・」

と牧野がまだ言い終わらない内に
思わず嬉しくてきつく抱き締めた。

「ちょ、ちょっと!苦しいっって!!」

胸をドンドン叩かれても俺は牧野を離す気は無かった。
所々、穴が開いているが、これは俺の為に牧野が手作りで
編んでくれたマフラー。世界に一つだけ。
目がこの所ずっと赤かったのは
勉強のせいだけじゃなかったんだな・・・。
クッキーも嬉しかったが、マフラーも最高に嬉しい。
どんなに高価な物よりも。
『T』と言う俺の名前のイニシャルも編み込まれている。
牧野も『T』だから、更に照れる。
結婚したら、俺達、イニシャルも一緒になるんだよな♪
『T.D』・・・ブランドでも立ち上げっか?

「道明寺 司って、D.Tだよな。正にお前の状況」
と総二郎とあきらに言われた事を思い出す。
ふざけんな!!!ふ、ふ、普通はイニシャルは
苗字じゃなく、名前からだろーが///

あーもう、今日は色々計画していたが、それは中止だ!
牧野と早く2人っきりになりてぇ。
急遽、予定を変更する事にした。

未だに暴れる牧野を解放し、

「今から俺んち行こうぜ」

「え?どっか遊びに行くんじゃなかったの?」

「お前がカワイイ事するから・・・」ゴニョゴニョ。。。

「何?聞こえないんだけど?」

「いーから、付いて来い!」

と、ゴネる牧野の手を引き、リモに押し込んだ。

+++++

「久々に来たけど、やっぱアンタんちって、無駄に広いよね。
どの部屋もあたしんちよりもおっきいんだもん」

とぶつぶつ言っている牧野の手を引き、俺の部屋に。

コレでやっと本当の2人きりに・・・。
外だと、SPが周りに張り付いてっからな。
俺は慣れてっけど、牧野は未だに馴染めていないようだし。

いや、そんな事より・・・どうやって切り出そうか。
無理強いは絶対したくない。それ以前にどうやって
そういうムードに持ち込めばいいのか分かんねー・・・。

総二郎達に一度相談しようとしたら、

「お兄さん達に任せなさい♪」

とふざけた事言って、クラブのオンナ共で練習(?)とか、
訳分かんねー事を言い始めたので、ばっくれた。

使用人が部屋に運んで来たお茶やお菓子を
パクパク美味そうに食う牧野を見てるだけで
幸せになりつつ、ボーッと考えていると・・・

「どーみょーじっっ!!何、さっきやらニヤニヤしてんのよ?」

「あ?べ、別に。相変わらず美味そうに食うなーと思ってよ」

と誤魔化す。でも、嘘でもない。

「あ!そう言えばさ、アンタ。どうしても欲しい物有るって、
言ってたでしょ?アレッて何?」

そーいや俺って、そんな事言ってたっけ。
緊張し過ぎて忘れてた・・・。
でも、牧野からキッカケ作ってくれたんだし・・・
コレは『ぜんざいいちごう』のチャンスじゃね?

「おっおっおっ・・・」

「何どもってんのよ、落ち着きなさいよ」

そうだよな。男ならビシッと決めねーと。

「俺!牧野が欲しいんだ!!!」

鈍感な牧野でも伝わったらしい。
見る見る赤くなる・・・。
茹蛸(ゆでだこ)みてー。マジでカワイイ。

「嫌なら嫌って言え。無理矢理は絶対しないから。
ただな、これだけは言っとく。俺は牧野の事が
大事だし、愛してる。だから、触れたいって思うんだ」

「・・・・・・ぃぃょ」

耳を澄まさないと聞こえない位の小さな声で牧野はそう言った。

「あたしも道明寺の事、す・・・好きだし。
もっと近付きたいって思・・・」

牧野が言い終わらない内に俺の理性は飛んだ。
牧野の唇を塞いだ。

そして、優しく牧野を抱き上げ、ベッドにそっと横たえる。
俺は再び牧野に今度は啄ばむ様に何度も口付ける。
それが段々深くなっていき、牧野の腕が俺の首に絡まる。
俺は牧野の服を丁寧に脱がせていった。

+++++

俺は眩しい光に気付き、目が覚めた。
久々にゆっくり眠れた。こんなに気分良く眠れる事は殆ど無い。
俺の腕の中には一糸纏わぬ牧野がスースーと規則正しい
寝息を立てて、寝ていた。
まだ信じられねーけど、昨夜牧野と一つになれたのは
夢じゃなかった事に安堵する。

俺は今年の誕生日を一生忘れない。

* END *


[言い訳?]

ベタですか?そうですね(爆)。

てか、このバカップルさん♪
時間帯は昼間じゃーん(朝?/爆)。
余り深く考えないよーに・・・宜しく頼みますよーヾ(;´▽`A``

映画の中で、ラスベガスのモーテルに泊まるシーンが
有るじゃないですか。その時に司が「一緒に寝るか?」
みたいな事を言い、つくしが「今はそんな展開じゃないでしょ!」
のような台詞を言ったと思うんですが、、、そこで思ったんです。
コレは・・・司&つくしカップル、しっかりと経験済じゃんか!!(*ノωノ)
ってね♪だから、勝手に初○験を書かせて頂きました☆
いいじゃん、司の誕生日だし♪♪♪
しかも今年は調度土曜日( ̄∇ ̄)
休日設定もお泊りもオケーイv(。・ω・。)

映画のDVD(ディレクターズカット版)で、デートシーンが有るのですが、
司が運転・つくし助手席のドライブデート。。。
でも、前後はSPの車等に囲まれている(王室かよ!)。
外ではSPが見張っていて、一般人の邪魔は入らないけど、
ぶっちゃけ2人っきりの楽しいデートと言うよりは
緊張感漂うデートだし(苦笑)。

時間系列的には・・・『花男2』終了後(プロポーズ後)の
次の年。前回の司の誕生日は・・・婚約パーティーで、
司&つくしにとっては悪い思い出だからね;

本気でイチャコラ(ぉい)するには自室しかないじゃーん。
2人っきりにさせてあげたいもーん。ラブラブシーンが好きじゃもーん。
だが、ギリギリな文章しかココのサイトは置けないもーん(´m`)

何はともあれ、司!!誕生日おめでとう♪
つくしとこれからもお幸せに〜d(>_< )

2009/01/31(土)